2016年11月01日

長崎

数十年来どうしても見たかった彫刻があります。場所は長崎の西坂。
それほど遠くはないし、いつでも行けると思い延ばし延ばしになっていましたが先日やっと行ってきました。

『長崎二十六聖人像』 舟越保武(1962)
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10月とは思えないくらいの暑さの中、あらゆる角度からじっくりと見ます。
大きな声では言えませんが人目を忍んでさわれる限り(軽く)さわります。
彫刻は触覚の芸術ですから当然です(^^;)!
朝から昼までこの彫刻と対峙しましたが次第に暑さと空腹でクラクラに・・・(>_<)
とりあえずホテルに戻ったものの、やはりもう一度見たくなり涼しくなった夕方再び見に行きました。

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昇天せんとするほぼ等身大の殉教者たちが並んでいます。
素晴らしい造型と構成です。

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全体の大きさはこれくらい。

以前NHKで舟越保武とその盟友佐藤忠良の彫刻家同士の特集番組の中で佐藤がこの像の前で「かなわないなって感じ・・・」ともらしていたのをよく覚えています。

純粋に彫刻として味わうには作品の背景などから入らない方が往々にして良いものですが、これは有名な事件を題材にしているためご存知の方も多いと思います。

1597年、秀吉の命により京都を中心に信徒及び宣教師26人が捕縛され、布教の中心でもあった長崎まで歩かされた上で十字架にかけられ処刑されました。
最年少は12歳。役人は殺すにしのびず棄教を何度も勧めたようですが「つかの間の命より永遠の命を」と信仰を貫いたそうです。
この像は30万人近いといわれる日本のキリシタン殉教者の初めの26人のものという事になっているようです。その後も続く厳しい禁教令の中、日本が開国するまでの250年間に渡り長崎では離島も含め静かに信仰を守り続けた人達が数多くいた事に心を打たれます。


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中華街の「喫茶 どん底」は閉店していました(^^;

大阪にいた三年間、「もう二度とこんな機会はない」と造型仲間の森口さんに付き合ってもらい見たかった奈良・京都の仏像を集中的に見て回りましたが背景に信仰のある作品は本当に素晴らしいものでした。
仏像に関してはまだいくつか見たいものがあり、今後の人生の楽しみにとっておいてあります(^^)


posted by omantaworld at 22:00| Everyday Life | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする